何歳頃から、相談したらよいでしょうか?

症状によって、治療開始時期が違いますので、気づいた時点で、なるべく早くご相談いただくことをおすすめします。

乳歯だけの時でも治療が必要ですか?

上下のアゴの骨のバランスが悪い場合、乳歯列でも矯正治療することがあります。
また指しゃぶりなどの悪い癖によって起こる不正咬合の場合にも、できるだけ早く原因を取り除くために治療することがあります。

大人でも治療できますか?

基本的に高齢の方でも矯正治療は可能ですが、むし歯や歯槽膿漏が治療されて、健康な口の中である必要があります。
さらに、アゴの成長発育を利用できませんから、矯正治療のみは限界となることもあります。

治療期間はどのくらいかかりますか?

症状や年齢によって違います。
永久歯列で、上下のアゴのバランスに大きな問題がない場合、ふつう1年半~3年くらいで、その後、2年ほど後もどりしないように、保定する期間が必要です。
子供の受け口や出っ歯の場合には、第1段階の治療(上下のアゴのバランスを整える)を1~2年、 第2段階の治療(永久歯の歯ならびでの仕上げ)を1年半~2年、おこなうこともあります。
矯正治療は永久歯が全部きれいにならび、アゴの成長発育が落ち着いてはじめて終了となります。
その間、必ずしもずっと装置が必要なわけではありません

どのくらいの間隔で通院するのですか?

口の中に装置が入った場合、通常3~4週間に1回程度です。
歯や骨の反応を確かめて、安全確実に治療するためです。
第1段階の治療のあと、歯の生え代わりを観察する期間や、
保定する期間では、3~5ヶ月に1回の通院となります。
予約日を守ることは、早く治ることにつながります。
決められた通院日には、忘れず来院してください。

治療の費用は?

矯正歯科治療は、口蓋裂やアゴの手術を伴う特殊なものを除き、健康保険が適用されません。
費用は症状・治療内容により異なります。
相談の時に、納得のいくまでおたずねください。

歯ならびを治すために、歯を抜くことがありますか?

歯の本数を減らすかどうかの判断は、矯正専門医にとって非常に重要な判断です。
なるべく抜かなくても治療できるものはありますが、条件によっては抜歯した方がよいと判断する場合の方が多いのが現状です。
そのためには、検査と診断が必要です。
検査の項目は、「上下歯列の型を採って模型をつくり、歯並びの凹凸の程度を調べる」「矯正歯科独特の顎顔面全体のレントゲン写真を撮影し、顎の骨の大きさや形、歯の萌出方向や位置を調べる」等があります。
これらの諸データに審美的な要素や患者さんのご希望も加味し、総合的に判定することになります。
歯を抜くこと自体は、私たち歯科医にとっても大変残念なことなのですが、残った歯によって形成される噛み合わせは機能と審美性をより高めることが出来ますし、抜いたところの隙間が残ることもありませんのでご安心ください。
かえって無理に歯を残す方法を選択すると、後戻りなど弊害が出る場合もありますので、事前に十分な説明を受けてください。

なぜ歯ならびや噛み合わせが悪くなるのですか?

子供の顔・体型が親に似るように遺伝的なものもあります。
また、指しゃぶりなどの癖やむし歯などで歯を抜いたままにしたことが原因で後天的に歯ならびを悪くすることもあります。
また、食生活の変化により、アゴの骨が十分に発育しないので、
歯ならびを悪くする傾向にあります。
扁桃腺・アデノイド・アレルギー性鼻炎などで、口を開けて息をするために起こると考えられる不正咬合もあります。

歯みがきは、今まで通りできますか?

歯みがきをして、装置がこわれることはありません。
汚れがつきやすいので、教わった方法で、今まで以上にていねいにみがきましょう。

装置をつけて、発音が不明瞭になりませんか?

最初はすこししゃべりづらくなりますが、慣れてくれば普通にしゃべれるようになります。
逆に矯正治療が終わって、舌を含む口の周囲の機能が正常になり、発音がよくなる場合もあります。

装置が入っても、スポーツや吹奏楽器はつづけられますか?

楽器はつづけられるものもありますが、場合によっては、指しゃぶりと同じような力を歯やアゴにかけることもあり、治療のための歯の動きを妨げることもあります。
柔道や空手のような激しいスポーツでは、くちびるの裏側を装置で傷つけたり、装置をこわすおそれがあります。
あらかじめご相談ください。

治療中、むし歯になることはありませんか?

装置により、口の中が複雑になり、むし歯になりやすい環境です。
まずはブラッシングが大切です。歯みがきすることで防ぐことはできます。
もし、むし歯ができてしまうと、装置をはずしてむし歯の治療をしなければいけないので治療期間が長びいてしまいます。
歯ならびが良くなってもむし歯ができたのでは、何もなりません。
毎回、治療時に練習を行っていますので、いっしょにがんばりましょう。

矯正治療中に気をつけることはありますか?

かたい食べ物はさけましょう。氷やアイスキャンディをガリガリ噛むのをやめましょう。
もし装置が壊れたときはすぐに電話をして約束をとることを忘れないでください。
壊れそうな装置では歯ならびが治りません。

矯正治療は大変ですか?

治療期間は一定していませんが、2年から3年が平均です。
また、それぞれの患者さんに必要な治療方法も、治療費用も変わってきます。
矯正装置をはめたり調整したりするので、その間は少し大変かもしれませんが、将来快適な歯ならびになるためですから、一時的な不便をがんばってのりきりましょう。

歯ならびが悪いとどんな問題があるの?

ガタガタの歯ならびだと歯ブラシでうまくみがけないのでむし歯や歯ぐきの病気になります。
まっすぐな歯ならびだと、笑顔がきれいだし、自分に自信がもてます。
大事なことは、どんな食べ物でも正しくかめることです。